「何のお仕事をされているんですか?」
初対面の人から、そう聞かれることがあります。
ごく普通の質問です。ところが、これがなかなか難しい。
「販促やマーケティングの仕事をしています」と答えることもあれば、「お店の案内を考えたり、道具を作ったりしています」と答えることもあります。
どれも間違っていないのですが、どれも全部ではない。
そんなわけで、自分でも時々「そもそも、何屋なんだろう?」と考えたりします。
もともとは販促屋でした。
改めまして、埼玉県さいたま市で「しかけづくり」という個人事業を営んでいる山崎浩司です。
もともとは販促やマーケティングの仕事をしていました。
Appleの直営店でイベントを企画・運営したり、Webサイトや広告、営業資料を作ったり。中小企業や個人事業主の方々のお手伝いもしてきました。
どうすれば知ってもらえるか?
どうすれば興味を持ってもらえるか?
どうすれば選んでもらえるか?
そんなことを、ずいぶん長いこと考えてきたわけです。
ただ、いろいろな仕事をするうちに、少し気になることが出てきました。
例えば、せっかく広告を出してお客さんが来てくれても、お店に入りづらかったり、何を頼めばいいのか分からなかったり。
逆に、特別な宣伝をしているわけでもないのに、なんだか感じがよくて、また行きたくなるお店もあります。
どうやら、広告や販促だけでは説明しきれないことが、結構あるらしい。
そんなことを考えているうちに、仕事の範囲が少しずつ広がっていきました。
それ、別の方法でもよくない?
もうひとつ、仕事を通じてよく考えるようになったことがあります。
世の中には、便利な仕組みや道具がたくさんあります。
・顧客管理システム
・デジタルサイネージ
・予約システム
・さまざまなITツール
もちろん、どれも便利です。
でも、小さなお店や会社にとっては、機能が多すぎたり、費用がかかりすぎたり、使い続けるのが大変だったりすることもあります。
そんなとき、ふと思うわけです。
「そもそも、何ができていればいいんだっけ?」
必要なのが顧客情報の整理なら、必ずしも立派なシステムが必要とは限りません。
お客さんへの案内が目的なら、デジタルサイネージではなく、紙のカードで十分なこともあります。
もちろん、ちゃんとしたシステムを導入した方がいい場合もあります。
大切なのは、何を使うかではなく、何を実現したいのか。
そこから考え直してみると、意外なところに別の方法が見つかったりします。
100円ショップも好きです。
これは仕事というより、ほとんど趣味なのですが、100円ショップに行くのが好きです。
商品を見ながら「これ、本来とは違う使い方ができそうだな」なんて考えています。
便利な部品や道具を見つけると、つい別の用途を想像してしまう。
もちろん、安ければいいという話ではありません。
必要なら、それなりにお金をかけて作った方がいい。
ただ、すでに世の中にあるものを、ちょっと違う組み合わせで使えば済むこともあるわけです。
何でも自分で作ればいいわけでもないし、最新技術を使えばいいわけでもない。
そのあたりを行ったり来たりしています。
で、結局、何屋なのか?
現在は、
・販促・マーケティング
・サービスや事業の開発
・コミュニケーション設計
・デザインやものづくり
などを仕事にしています。
こうして並べると、ますます何屋か分からなくなりそうです。
でも、自分の中では案外つながっています。
「もっと、やりようがあるんじゃないか?」
そう考えて、別の視点や方法を探すこと。
そして、できそうなものは実際に形にしてみること。
どうやら、それが自分の仕事の共通点らしいのです。
最近では、お店や会社だけでなく、一人ひとりの仕事や活動についても、違う角度から考えられないかと思っています。
既存の職業分類に、無理やり自分を当てはめなくてもいいのかもしれません。
もっとも、初対面の人にここまで説明するわけにもいかないので、何屋か問題は相変わらず残っています。
とりあえず「しかけづくりという仕事をしています」と答えることにしましょうか。
……それで伝わるかどうかは、また別の問題ですが。
そもそも庵について
そんな具合に、世の中の当たり前や、日常のちょっとした疑問について考えてみる場所として「そもそも庵」を始めました。
仕事に関係ある話も、まったく関係なさそうな話も書いていくつもりです。
役に立つかどうかは、ひとまず置いておいて。
たまには、そもそも何のためにやっているのか分からなくなることもあるかもしれません。
まあ、それも含めて「そもそも庵」ということで。


