世の中の変化が、ずいぶん速くなった気がします。
特に今年に入って生成AIの進化スピードがより一層すごい。少し前まで専門的な知識や技術が必要だったことが、今では誰でもそれなりにできるようになってきました。
一方で、国際情勢も不安定です。これから何が起こるのか、正直なところ分かりません。
そんな時代に、これまでと同じように「販促コンサルです」「販促デザイナーです」と名乗って仕事を続けていて、本当にいいんだろうか?
実は、そんな違和感を以前から持っていました。
恐竜の時代が、ずっと続くわけではない
恐竜は長い間、地球上で繁栄していました。
でも、環境が大きく変われば、それまでの強みが通用しなくなることもある。
もちろん、恐竜の絶滅を単純に「変化に適応できなかったから」と説明するつもりはありません。ただ、今までうまくいっていたやり方が、これからもうまくいく保証はない、という話です。
技術や産業の歴史を見ても、似たようなことが起きています。
フィルムカメラからデジタルカメラへ。紙の地図からスマートフォンの地図アプリへ。音楽も、レコードやCDから配信へ。
新しい技術が生まれると、それまで当たり前だった仕事や商売の形が変わっていきます。
しかも、変わるのは道具だけではありません。お客さんが何にお金を払うのか、何を便利だと感じるのかも変わっていきます。
そう考えると、今ある自分の専門性を、これからも同じ形で売り続けることには、少し不安があります。
何屋になるか、ずっと考えてきた
個人事業の「しかけづくり」を始めて、およそ10年。
それ以前も、編集、販促、イベント、IT関連の仕事、中小企業の支援など、いろいろな仕事をしてきました。
独立してからも、販促物を作ったり、マーケティングの相談に乗ったり、デジタルサイネージを扱ったり。
最近では、海外向けのハンドメイド商品にも取り組んできました。
それぞれに面白さがあるし、経験も積み重なっています。
ただ、振り返ってみると、どこかでずっと「次は何屋としてやっていこうか」と考えていたような気がします。
「デジタルサイネージ屋として専門性を打ち出す」とか「卓上POPスタンドを製造し海外向けに販売する」とか。
一つの分野を決めて、そこに時間やお金をかけ、実績を積み上げていく。
それは事業を育てるうえで、ごく普通の考え方だと思います。
でも、結局、今はどちらも仕事の中心にはなっていません。
だからといって、それらの取り組みが全くの無駄だったとは思っていません。そこで覚えたことや、試したこと、作ったものは残っています。
むしろ、いろいろ模索してきたからこそ、最近になって別の考えが浮かんできました。
一つの事業を立派に育てることにも、リスクがある
専門分野を絞ると、何をしている人なのかが伝わりやすくなります。
実績も積み上がるし、事業としての重厚感も出てくる。
これは大きなメリットです。
反対に、いろいろなことをやっていると、何屋なのか分かりづらい。専門性が見えにくいし、営業もしづらい。
そのデメリットは、よく分かっています。開業からの10年はずっとこの部分との戦いだったような気もするし。
ただ、その重厚感を作るために、一つの分野へ時間もお金も労力も集中させることが、今の自分にとって本当に正しいのか。
そこに、以前よりも大きな疑問を感じるようになりました。
技術が変わる。お客さんの需要が変わる。社会の状況も変わる。
そんな中で、一つの事業に自分のリソースを全部つぎ込むことは、それはそれでリスクなのではないか。
もちろん、専門分野を深く掘り下げる仕事を否定するつもりはありません。そういうやり方が適している事業もたくさんあります。
ただ、少なくとも今の自分は、もう少し違うやり方を試してみてもいいのかな、と考えています。
持っているスキルを、そのまま売らなくてもいい
例えば、販促の経験があるから、販促支援を売る。
デザインができるから、デザイン制作を売る。
ものづくりができるから、作ったものを売る。
これまでは、そういう発想が仕事の中心にありました。
でも、別に自分のスキルや経験を、そのまま商品にしなくてもいいわけです。
今、世の中で何が必要とされているのか。
どんなことで困っている人がいるのか。
そこから考えて、持っている知識や技術、経験を組み合わせ直してみる。
足りないものがあれば、新しく覚えればいい。既存の道具やサービスで間に合うなら、それを使えばいい。
必要に応じて、誰かと組む方法もあります。
大切なのは、最初から「自分は〇〇屋だから、これを売る」と決めてしまわないこと。
今ある経験やスキルを材料にして、今必要とされるものを作ってみる。
そんな順番で商売を考えてみたいんです。
正直、今はとっ散らかっています
ここまでいろいろ書いてきましたが、実のところ、今のしかけづくりは結構とっ散らかっています。
販促やマーケティングの仕事もあれば、ものづくりもある。新しいサービスのアイデアもいくつかある。
あれもできそう、これも面白そうと考えているうちに、正直、これから何を優先して、どこから手をつけたらいいのか分からなくなっているところもあります。
でも、だからといって、無理に一つに絞るのも違う気がしています。
そもそも、これから何が必要とされるのか、誰にも正解は分からないわけです。
もちろん、世の中の動きや需要を調べることは大切です。ただ、調べ尽くしてから動こうとしていたら、いつまでたっても始められない。
だから、これからは自分の嗅覚も大事にしてみようと思っています。
「なんか、これから必要になりそうだな」
「こういうものがあったら、助かる人がいるんじゃないか」
そんな小さな気づきから、まずは作ってみる。世の中に出してみる。
幸いLPやチラシを作るのは、慣れてますし。
もちろん、嗅覚が当たるとは限りません。
だからこそ、最初から大きく投資するのではなく、小さく試して、実際に需要があるのかを確かめる。
違ったら直せばいいし、うまくいかなければ別の方法を考えればいい。
しばらくは、そんなやり方で自分の商売を組み立て直してみようと思っています。
なので、自分でいろいろ試してみます
これからのしかけづくりでは、自分で新しい商品やサービスを考え、実際に売ってみる活動を増やしていこうと思っています。
大きな事業計画を作って、何年もかけて一つの事業を育てるというより、小さく作って、世の中に出して、反応を見ながら考える。
うまくいかなければ直す。需要がなければ別の方法を考える。
もちろん、毎回ゼロから作っていたら大変です。
これまでの経験や道具、制作環境、販売の仕組みなど、共通して使えるものは積み重ねていきたい。
また、これまでやってきた販促やデザイン、事業支援の仕事をやめるわけでもありません。必要とされる場面では、これからも取り組んでいきます。
変えたいのは、扱う仕事の種類というより、仕事を生み出すときの考え方です。
まずは新しいサービスをいくつか作って、実際に販売してみるところから始めるつもりです。
何がうまくいって、何がうまくいかなかったのか。
そのあたりも、できるだけこのブログで紹介していこうと思います。
もっと、やりようがある。
しかけづくりでは、以前から「もっと、やりようがある。」という言葉を使っています。
これまでは主に、お客さんの商売について考えるときの言葉でした。
でも、考えてみれば、自分自身の商売だって同じです。
これまでの経験を捨てる必要はない。
かといって、これまでの仕事の形にこだわり続ける必要もない。
世の中が変わるなら、自分の商売も変わっていけばいい。
うまくいくかどうかは、まだ分かりません。
でも、何か一つの「〇〇屋」になることを目指すより、今はそちらの方が面白そうだと思っています。
さて、何から始めようか。


