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もっと、やりようがある。たぶん。

2026 10/16
2026年10月16日

「もっと、やりようがある。」
これは、私がやっている「しかけづくり」のキャッチコピーです。

ずいぶん自信満々な言葉に見えるかもしれません。
でも、実際には、いつも別の方法が見つかるわけではありません。

あれこれ考えてみたものの、結局、最初の方法が一番よかった、なんてこともあります。
だから本当は、最後に「たぶん」を付けた方が正確なのかもしれません。

「もっと、やりようがある。たぶん。」
なんだか急に頼りなくなりましたが、案外こちらの方が、普段の自分に近い気もします。

正解って、ひとつなんだろうか。

仕事をしていると、いろいろな相談を受けます。

お客さんを増やしたい。
業務を効率化したい。
新しいサービスを始めたい。
もっと分かりやすく伝えたい。

こうした相談には、ある程度、定番の解決方法があります。
集客なら広告やSNS。顧客管理なら専用システム。情報を伝えるならWebサイトや案内表示。

もちろん、どれも有効な方法です。
ただ、同じ問題でも、置かれている状況は人によって違います。

予算が違う。人手が違う。得意なことも、苦手なことも違う。
ある会社でうまくいった方法が、別のお店でもうまくいくとは限りません。

だったら、最初から方法をひとつに決めなくてもいいんじゃないか。
そんなふうに考えることが増えました。

「できない」の中身を考えてみる。

例えば、「予算がないからできません」という話。
確かに、予算がなければできないことはあります。

でも、そこで少し考えてみます。

何に、どのくらいのお金が必要なのか。
本当に全部の機能が必要なのか。
既存の道具を使えないのか。
最初は小さく始められないのか。

そうして考えていくと、当初の方法では難しくても、
別の方法なら実現できそうなことがあります。

もちろん、何をやっても無理なことだってあります。
でも、「その方法ではできない」と「そもそも実現できない」は、同じではありません。
この違いは、結構大きいと思っています。

アイデアは、変わっていればいいわけじゃない。

別の方法を考えるのは好きですが、奇抜なアイデアを出したいわけではありません。
むしろ、変わった方法を思いついたときほど、少し疑った方がいいと思っています。

面白いけど、使いにくくないか?
作るのは楽しいけど、費用がかかりすぎないか?
最初はよくても、ずっと使い続けられるのか?
考えてみたら、市販品を買うだけで済むのではないか?

そういうことです。
例えば、何かの道具を自作しようと、あれこれ構造を考えていたとします。
試作品まで作ったところで、ぴったりの商品が普通に売られていることに気づく。

少し残念です。
でも、別に自分で作ることが目的ではないのなら、その商品を買えばいい。
普通の方法が一番なら、普通の方法を選べばいいんです。

別案を考えることと、別案にこだわることは違う。
ここは忘れないようにしたいところです。

そもそも、何をしたかったんだっけ。

仕事の相談で、もうひとつ大切にしていることがあります。
それは、最初に出てきた要望を、そのまま目的にしないこと。

例えば、「デジタルサイネージを設置したい」という相談があったとします。
もちろん、サイネージを設置する方法を考えることもできます。

でも、少し聞いてみたい。
「そもそも、何をしたいんですか?」

お客さんに新商品を紹介したいのか?
待ち時間を退屈させたくないのか?
スタッフが何度も同じ説明をする負担を減らしたいのか?
目的が違えば、方法も変わります。
画面が必要な場合もあれば、紙一枚で十分な場合もあるでしょう。
もしかしたら、案内の方法を変えるだけで済むかもしれません。

頼まれたものを、そのまま作ることも大切です。
でも、その前に一度「そもそも?」と考えてみると、別の可能性が見えてくることがあります。

考えるだけでは、分からない。

もっとも、頭の中で考えているだけでは、なかなか答えは出ません。
これは自分でも、よく感じることです。

よさそうなアイデアを思いついても、実際に作ってみると使いにくかったりします。
逆に、あまり期待していなかった方法が、意外とうまくいくこともあります。

だから、できそうなものは小さく試してみたい。

紙を切って置いてみる。
既存の道具を組み合わせてみる。
誰かに使ってもらう。
その反応を見て、また考える。
最初から完璧な答えを出すより、試しながらちょうどいいところを探す。

私には、そういう仕事の進め方が合っているようです。

「たぶん」くらいが、ちょうどいい。

考えてみれば、世の中のやり方の多くは、誰かが考えて、試して、残ってきたものです。
長く使われている方法には、それなりの理由があります。
だから、何でも疑えばいいというわけではありません。

ただ、昔は最適だった方法が、今でも最適とは限らない。
大きな会社には便利な仕組みが、小さなお店には大げさかもしれない。
ある人には当たり前のことが、別の人には難しいかもしれない。

だったら、時々立ち止まって考えてみてもいいと思うんです。
「他にもやりよう、あるのでは?」
答えが見つかることもあれば、見つからないこともあります。
でも、考えてみる余地は、案外あちこちに残っている気がします。

というわけで、これからも「もっと、やりようがある。」を合言葉に、
いろいろ考えたり、作ったり、試したりしていくつもりです。

もっとも、これが一番いい仕事のやり方なのかと聞かれたら、少し困ります。
もっと効率的で、もっと確実な方法があるのかもしれません。

その可能性も含めて、やっぱりこう言っておきましょう。
もっと、やりようがある。たぶん。

そもそも庵

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山崎浩司
しかけづくり 代表
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